公益財団法人川喜多記念映画文化財団

千代田区一番町18番地 川喜多メモリアルビル

パノラマ

アラブ:未知との遭遇 ページ1  2013年1月17日掲載

 

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テキスタイル市場。店番はすべて″男性。

 外国人の割合が8割を超えるとはいえ、ドバイはアラブ首長国連邦のひとつ、イスラム教を国教とする「アラブ社会」である。慣れてしまえばなんでもないことに違いないが、中東デビューの身には衝撃的だった光景をいくつか述べてみたい。

 ドバイといえば「世界一の高さのビル」やら「世界一の床面積を誇るモール」、など‘世界一シリーズ’がニュースとなる、やたらと人工的でゴージャスなイメージがあり、それはそうに違いないのだが、その一方で昔ながらと思われる光景にふれられる旧市街が存在する。その中のバスタキヤ地区の‘テキスタイル市場’と呼ばれる辺りをそぞろ歩いてみると、なにやら雰囲気が異様なことにすぐに気づいた。小さな店が軒を連ねているのだが、どの店をのぞいても電話番もお店番も見事なまでにすべて男性なのだ。目が合うと訝しげな表情で見返される。こちらが明らかに外国人だというのもあるが・・。そして歩を進めるにつれまたしても不思議な感覚に。歩行者の中にも女性はほぼ皆無。やっといた!と思うとサリーを着た(インド人←つまり外国人)けっこう年配の人。アラブ圏では女性はそもそもほとんど外出しないらしいとは聞いてはいたが、、。しかしいわゆるショッピングモールはというと、いろいろな民族の人々(もちろんアラブの人も含む)が余裕で闊歩している。現地の人たちは「出歩いて良いであろう場所」と「やめておいた方が良い場所」を区別しているのだろうか。(次のページへ)

  
「アブラ」に乗る人々;見事に全員男性

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