公益財団法人川喜多記念映画文化財団

千代田区一番町18番地 川喜多メモリアルビル

川喜多賞

第13回川喜多賞
登川直樹氏 映画評論家


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●選考理由
 登川直樹氏は、若き日から映画批評・研究の道を歩まれるとともに、その活動を国際的に広げてこられました。
 1950年代末から日本大学芸術学部の講師、教授、学部長を歴任されるとともに、早稲田大学大学院や、そのほかの大学で教壇に立たれ、30年にわたってその研究成果を後進に教育され、映画界に寄与されました。
 国際的には、1961年カンヌ国際映画祭出席以降、同時に海外の映画学校、フィルムライブラリーなども目配り広く調査され、国際映画祭の審査員を務めること13回に及んでいます。そして1974年以降、「インターナショナル・フィルム・ガイド」やユネスコ出版物に日本映画の項目を執筆寄稿されたほか、海外での講演を通して日本映画の紹介に尽してこられました。
 また、文部省・文化庁など公共機関の諮問に応え、在野の立場から映画文化の行政に数多く発言されてこられた功績も、あまり知られざる一面と思います。
 長い歳月にわたって真摯な研鑚を続けられた業績と、その影響力の大きさは、わが国映画界の誇りであり、後進の範とするに足るものであります。

      

贈賞式の模様(1995年7月27日)


登川直樹氏(左)と、賞状を読み上げる岡田正代・当財団理事長


乾杯の音頭をとるドナルド・リチー氏(右)




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